富山・石川の気候と塗装工事|雪・寒暖差に負けない塗り替えの考え方
「塗り替えを考えているけれど、雪が降る前に間に合うだろうか」「冬のあいだに工事はできるのか」——富山・石川で塗装をご検討中の方から、季節についてのご相談をよくいただきます。
北陸は、雪と湿り気、そして冬と夏の寒暖差が大きい土地です。塗装は塗料が乾いてはじめて性能が出る工事なので、この気候の条件を外すと、仕上がりにも持ちにも影響します。今回は富山・石川で遮熱・断熱塗装を手がける株式会社ニチエイが、地域の気候データと施工の基準をもとに、塗り替えの考え方を整理します。
富山・石川は「雪が多く、湿った空気が長く続く」土地
まず、数字で地域の条件を確認しておきます。以下は気象庁ホームページで公開されている平年値(1991〜2020年の30年平均)です。
| 項目(年間) | 富山 | 金沢 |
|---|---|---|
| 降雪の深さの合計 | 253cm | 157cm |
| 雪日数 | 71.8日 | 73.9日 |
| 降水量の合計 | 2,374.2mm | 2,401.5mm |
| 相対湿度の平均 | 76% | 70% |
年間の降水量は両市とも2,300mmを超え、雪の降る日は70日以上あります。▶ 合計すると、一年のうち2か月分以上は雪の降る日——これが北陸の建物が置かれている環境です。その分だけ、壁や屋根が水分にさらされる時間は長くなります。
塗装には「気温5℃以下・湿度85%以上では塗らない」という基準がある
国が公共建築工事で用いる「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版」(国土交通省)の18章・塗装工事には、施工管理について次のように定められています。
「気温が5℃以下、湿度が85%以上、結露等で塗料の乾燥に不適当な場合は、塗装を行わない。ただし、採暖、換気等を適切に行う場合は、この限りでない。」
「外部の塗装は、降雨のおそれのある場合又は強風時は、原則として、行わない。」
公共工事の仕様書ですが、塗料が乾く条件そのものは住宅でも変わりません。ここで富山の気温をあてはめてみます。月平均気温の平年値は12月5.7℃・1月3.0℃・2月3.4℃、金沢も12月6.8℃・1月4.0℃・2月4.2℃です。日中は5℃を上回る日もありますが(1月の日最高気温の平年値は富山6.3℃・金沢7.1℃)、富山の1月は日最低気温の平年値が0.2℃で、朝の作業開始時間帯は基準を下回りやすくなります。
さらに大きいのが、雨や雪の日です。外部塗装は降雨のおそれや強風時には行いませんが、1月の雪の降る日数は富山23.4日・金沢22.7日。1か月のうち20日以上、空模様に左右されることになります。
▶ つまり、真冬の北陸は実際に塗れる日が限られる
北陸で塗り替えの工期が春から秋に集まりやすいのには、こうした「塗料が乾く条件」という事情が大きく関係しています。なお、塗料メーカーが公表している施工条件もおおむね同じ範囲で、この点は外壁塗装の費用相場と内訳の記事でも触れています。
雪と寒暖差が、塗膜にかける負担
▶ 凍害(水を含んで凍り、膨らむ)
外壁材や塗膜のすき間に入った水分が凍ると体積が増え、内側から押し広げる力が働きます。これが解けてまた凍る、を繰り返すうちに、はがれや欠けにつながることがあります。雪の多い地域で「日当たりの悪い北面だけ傷みが早い」と感じられるのは、この乾きにくさが関係していると考えられます。
▶ 雪の重みと落雪のこすれ
屋根に降り積もった雪が滑るとき、塗膜の表面はこすられます。雪止め金具まわりや軒先、雨樋の付け根など、力のかかる部分から傷みが出やすい箇所です。
▶ 冬の湿りとコケ・藻
湿った状態が長く続く面には、コケや藻が付きやすくなります。見た目の問題だけでなく、水分を抱えこむことで乾きにくい状態が固定されてしまいます。傷みのサインの見分け方は屋根の塗り替え時期の目安|富山・石川で見る色あせ・コケ・チョーキングで詳しくご説明しています。
▶ そして夏は逆に暑い
富山の8月の月平均気温は26.9℃、日最高気温の平年値は31.4℃です。冬は雪、夏は強い日射という寒暖差の大きさも、北陸の建物の特徴です。夏の室内の暑さ対策は富山で2階が暑い家の対策もあわせてご覧ください。
いつ動くとよいか|北陸の逆算スケジュール
工事そのものは春から秋が中心になりますが、相談と見積りは冬のうちに済ませておくと選択肢が広がります。雪が解けてから動き出すと、同じことを考えた方と時期が重なりやすいためです。
▶ 冬(12〜3月):現地調査・お見積り・工事内容の検討。屋根の上に雪がある間は調査できない部分もあるため、その点は事前にご相談ください。
▶ 春(4〜6月):気温が上がり、施工しやすい時期。梅雨の降雨は工程に見ておく必要があります。
▶ 夏〜秋(7〜11月):気温の条件は良好。降雪前に仕上げる逆算で組みます。
なお、日程は天候によって動きます。「この日までに必ず終わる」とお約束できる工事ではありませんので、余裕を持った計画をおすすめします。費用の考え方は外壁塗装の費用相場と内訳|富山・石川で見積書を比べるポイントと料金のページをご参照ください。
雪国の塗り替えで見ておきたいこと
▶ 下地が乾いているか
洗浄したあと、下地が十分に乾いてから塗り始めることが前提です。湿ったまま塗ると、密着不良やふくれの原因になります。工程を詰めすぎない日程であるかは、見積りの段階で確認しておきたいところです。
▶ 屋根は「塗装で足りるか」から考える
傷みが進んだ屋根は、塗装ではなくカバー工法や防水が適することもあります。判断の目安は屋根カバー工法とは?葺き替えとの違いとメリット・注意点にまとめました。
▶ 冬の断熱と夏の遮熱を、同時に考える
北陸は「冬の寒さ」と「夏の暑さ」の両方があるため、塗料の選び方も一方向では決まりません。遮熱と断熱の違いについては遮熱塗料と断熱塗料の違いで解説しています。効果の出方は建物の構造や環境によって変わりますので、現地を見たうえでご提案しています。当社の考え方は遮熱・断熱塗装についてのページにも記載しています。
出典:気象庁ホームページ「平年値(年・月ごとの値)」統計期間1991〜2020年(気象庁ホームページ・富山/気象庁ホームページ・金沢)、国土交通省ホームページ「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版」18章塗装工事・18.1.6施工管理(国土交通省ウェブサイトの掲載ページ。同ページで公開されているPDFの紙面248ページ=PDFファイルの254ページ目に記載)。本記事では、これらの内容を要約・編集して紹介しています。
富山・石川の気候に合わせた塗り替えのご相談を
塗装の良し悪しは、塗料の種類だけで決まるものではありません。いつ塗るか、下地が乾いているか、その土地の水分と寒暖差にどう備えるか——北陸で長く持たせるには、この積み重ねが効いてきます。
株式会社ニチエイは富山県・石川県全域で、遮熱・断熱塗装、屋根塗装・カバー工法、防水、外壁塗装を承っています。お見積りは無料です。「今年のうちに間に合うか」「うちの屋根は塗装で足りるのか」といったご相談だけでも構いませんので、お気軽にお声がけください。
富山・石川の遮熱・断熱塗装は株式会社ニチエイへ
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